陳情の在り方って? 動物殺処分禁止など。。


今日は本会議の前に議会運営委員会も開催され、委員長から「陳情」の回数制限をする提案がなされました。
これまで、同じ人が府中市に関係のないもの、個人に対する誹謗中傷など、市議会で審議するに当たらないとされるものなどを何件もいっぺんに出してくることが何度もあり、それへの対策としての提案でした。

もともと府中市議会では陳情と請願(紹介議員のいる要望)を同等に扱い、原則的に期限までに持ち込まれた陳情は全て審査をしており、これは「市民に開かれた議会」として、とても良い制度だと思います。
今日の議運では現状維持という結果になりましたが、議会改革検討委員会等で陳情に関する議論を進めるということになりました。私は市民の権利として陳情を制限するべきでないという考えですので、今回の結果は非常に良かったと思います。
しかし、回数制限(一人一議会3回とか。。)を主張する会派もあったので、ちょっと気になります。今後の立ち上がる予定の議会検討委員会の議論に注視していきます。

上述した理由により、前議会で陳情の取り扱いの基準を明確にし、市議会HPにもアップされております。下記URLもご参考に。
府中市議会 請願と陳情について https://www.city.fuchu.tokyo.jp/gikai/minasan/segan.html

陳情の話を書いたので府中市議会の制度に関して1点。
府中市では「趣旨採択」採用していません。
趣旨採択」とは陳情者の要望には賛成できないんだけど反対はしたくない。。。という陳情者のグレーの意思表示、ある意味責任を放棄するやり方です。

例えば今議会に「国及び都に動物の殺処分禁止を禁止することを求める意見書の提出に関する陳情」が出されました。私も公約に掲げていたので、タイトルを読んだ限りは絶対採択だ!と思っていたものの、中身を読むと陳情項目に「島嶼部や山間部等の人里から離れた場所へ放つなど、極力殺処分を回避することを求める」という文言がありました。これでは責任を放棄することになり、本当に生命を考えることにつながらないと考えます。

例えば里親を仲介するNPO等につないだり、サポートをすること、ペットを飼う前に「生命の大切さ」をしっかりと啓蒙していくなど、「捨てさせない」ことの方が現実的であり、有効な手段だと思います。
当該委員会でもその様な議論も出され、結果、不採択となりました。
もし、趣旨採択があった場合ではどうなっていたでしょう?まさか「島嶼部や山間部に放て」などという意見書を出すわけにはいきませんし、一方で、陳情文のどこまでを取り入れるのか(この陳情は比較的に明確でありますが)、議会としての結論を下すのが難しい案件もあります。

「趣旨採択」があった方が良いのか?ケースに寄ってはどちらとも判断が出来ないところでありますが、陳情を出した方の意思を最大限汲み、声を届けて行くためには議論が必要です。
回数などで市民の権利を制限するよりも、こういった議論に取り組むべきです。

  • URLをコピーしました!
目次