賛成討論を行いました。

平成27年度第1回府中市議会定例会終了。

今任期で最後の定例会が終了致しました。
今議会は平成27年度一般会計予算を審議する予算特別委員会が5日間に渡り開催されました。定例会最終日の今日は本会議で賛否討論が行われ、所属会派市民フォーラムを代表して賛成討論を行いました。
下記に原稿を載せておきます。
また、その模様はインターネット配信もされておりますので、こちらもご覧ください。(録画はおよそ三日後くらいでアップされます。)
http://www.fuchu-city.stream.jfit.co.jp/

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●平成27年度一般会計予算賛成討論
平成27年度一般会計予算案に関して賛成の立場より討論をさせて頂きます。

平成27年度予算の概要に寄りますと、平成26年4月の消費税引き上げの反動による需要減は続いているものの、景気は雇用や賃金改善等を背景に緩やかな回復基調にある、とされています。昨日の報道でも、2015年春季生活闘争、いわゆる春闘において、主要企業の賃金ベースアップが報じられており、大企業など一部ではこの恩恵が目に見える形となってきております。しかし、その一方で労働者の大多数が勤めている中小企業において、その慎重な姿勢は変わらず、所得増、そしてそこからの消費向上につながるとはまだまだ言えず、我々一般の市民には景気回復の実感がまだまだないことが現状ではあると言えます

そういった中で、府中市平成27年度予算案は市民税の増、地方消費税交付金の増収も見込まれ、一般財源は27億円もの増収を見込んでいます。一方で毎年言われております、社会保障関係費の増加をはじめとした歳出の増加が続き、28億円もの財源不足が見込まれる厳しい状況において、総額928億5千万円という過去最大の予算案となりました。その様な状況において、先般行われました予算特別委員会の中でも我々市民フォーラムの村崎代表が行った総括質疑で、いわゆる「他市並問題」が語られました。国や景気動向など様々な要因が重なり、一人あたりの担税力など財政面において、段々とこの府中市においても必ずしも他市と比べて優位性が示せなくなってきていることは数字が表している通りであり、このことを真摯に受け止め、5年、10年と中長期的な視点に立った市政運営が課題であることが浮き彫りとされました。

さて、その様な厳しい状況の中で、高野市長は今年度の予算案に「やすらぎ」「つながり」「かがやき」という3つのテーマを掲げられております。各テーマの主な施策を見ていくと、

「やすらぎ」では、前立腺がん検診事業を新たに実施し、男性への健診環境の充実を図る、また、定期予防接種事業として乳幼児予防接種モバイルサービスを始めるなど、予防型で市民の健康を図る施策を取られています。一人ひとりが健康の内、健やかに生きていくことが何よりも大切なことであり、予防医療の重要性は我々も訴えきましたので、非常に評価させて頂けます。

また、妊婦の経済的負担軽減と以上の早期発見を目的に年齢制限を撤廃し、すべての妊婦を対象に腹部超音波検査の助成を行うなど、子どもを産み、育てやすいまちを目指す方向性には自分が父親となる当事者でありますので、非常に評価が出来ます。引き続き、府中で産んで、生まれて、育ってよかったなと思えるまちづくりを進めて頂きたいと思います。

「つながり」では、平成26年度に宣言された「市民協働都市宣言」も受け、NPO・ボランティア活動への支援の拡充や自治会との協働による生ごみ堆肥化のモデル事業を行い、3Rを進めるための意識向上へとつながる施策を掲げております。ゴミ問題は基礎自治体が抱える自治事務であり、市民協働の最たるものといっても過言ではありません。一人ひとりの市民が生活をする上で、如何にゴミを作らず、減らしていくか、一人ひとりの市民が「自分事」としていく為に、「協働」を進めていくことが大切です。つながりを育み様々な面で参加を促すことにより、「市民協働」の促進、充実を図る施策を続けて頂きたいと思います。

「かがやき」では、「生活困窮者子どもの学習支援事業」が新規事業として上げられております。平成25年10月から東京都の予算で始まったこの事業を今年度は2分の1市が負担することで継続をするということで、全国的に見ても大きな問題となっている「所得格差と教育格差」の関連、貧困の連鎖を断ち切る一助と成り得る施策だと考えます。

また、副校長等校務改善支援事業として、副校長など先生方の事務的サポートをする臨時職員の予算を導入することにより、先生方がより子どもたちへと向き合うことの出来る施策となっており、府中が全国に先駆けて取り入れた素晴らしい事業だと思います。ひとづくりはまちづくりの基本であり、府中を担う子どもたちが健やかに育つものとしてとても評価が出来ます。

また、市長は所信で戦後70年、平和社会を実現した時代にあって、子どもから大人まで、みんなが生きがいを持ち、目を輝かせて生活し地域が人々の「かがやき」に満ちるようにしたいと言及されておりました。世界に目を向けるとテロや戦争が絶えない時代ですが、だからこそ70年前の経験を元に、平和を大切に創っていくべきです。男性や女性、お年寄りや若い人など、そういったちがいに関わらず、一人ひとりの人権を大切にし、一人ひとりが輝くことを目指すべき時代だと考えます。平和意識の啓発や男女共同参画などの施策が挙げられえております。市民一人ひとりが輝き、笑顔あふれるまちづくりを強く要望致します。

また、南口再開発事業の進展や先般入札が行われた調布基地跡地の都市整備用地が大型商業施設へと開発をされることになるなど、府中市内に於いて大規模な商業型開発が進むことにより、これからの府中市の更なる発展が予測されることに加え、都市間競争で府中市が勝ち残っていくための重要な礎となります。だからこそ、点を点のままにするのではなく、点を線に、線を面に、地域一帯で捉えていくエリアマネジメントという思考回路に立つことが必要です。府中基地跡地や法務省施設の移転跡地に関しても滋賀積極的に関与して、府中市の市益、市民益につながるような活用を求めます。

府中のアイデンティティである歴史と文化に支えられた緑豊かなまち。ここににぎわいが創出され、中心部だけでなく、府中市全体が一層の輝きを得られる様に引き続きのご尽力をよろしくお願い致します。

3つのテーマごとに施策をみさせて頂きました。冒頭に申しました通り、府中市の財政は中長期的な視野に立った時、非常に厳しい状況にはありますが、平成27年度一般会計予算案は「やすらぎ」「つながり」「かがやき」を柱に未来を見据えた施策を展開されている予算案だと評価をさせて頂きます。

さて、お二人の部長さんを初めとする、この3月でご勇退を迎える皆さま方に於かれましては、これまで府中市をお支え頂きまして、誠にありがとうございました。一期生の私は様々にご指導を頂いたことなど、本当に感謝の念に絶えません。
この街がこれまで発展してこられたのも府中を愛し、創りあげてきた皆さんや諸先輩方、また市民の皆さんお一人お一人のおかげであることは言うまでもありません。そして、今後はこれまで以上に「市民協働」がますます必要となってきております。府中を担う一人ひとりが無理なく、主体的にまちづくりを続けていくことが必要です。決してコストを浮かすためのツールとするのではなく、ともにまちづくりをする市民や団体などに負担がかかり過ぎない仕組みが必要ではないでしょうか。市民と府中市がしっかりと手を携えてこのまちづくりを継続していく。頑張り過ぎないでゆるやかにつながっていくことが要となると考えますので、どうぞよろしくお願い致します。

70周年に向けた新しい10年の始まり、そして府中市が80周年、90周年、100周年と中・長期的な視野に立った中で「住み続けたい街」として反映することを願い、賛成討論とさせて頂きます。

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